都市ガス自由化の背景

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都市ガス自由化

「ガス自由化」という言葉は最近になって耳にしたという人が殆どだと思いますが
実は日本では1995年から、少しずつ進められてきました。

都市ガスの自由化は1995年(平成7年)より200万m3以上の大規模工場から始まりました。
1999年(平成11年)には100万m3以上の製造業や商業施設等も自由化となり、
その後も2004年(平成16年)には50万m3以上の中規模工場やシティホテル等、
2007年(平成19年)には小規模工場、ビジネスホテルも自由化となりました。
これにより、平成19年までに家庭向けを除く小売事業の規制が撤廃された事となります。
そして2017年(平成29年)に、家庭、小規模法人も自由化になります。

対象 自由化率
1995年 巨大工場 47%
1999年 大規模工場、商業施設など 52%
2004年 中規模工場、ホテルなど 56%
2007年 小規模工場、ビジネスホテルなど 63%
2017年 家庭、小規模法人 100%

2022年には、「導管分離」も予定されています。

「導管分離」とは、ガス大手3社(東京ガス・大阪ガス・東邦ガス)からガス管を管理する部門を分離して、別会社にする改革です。
「導管分離」が行われることで、新規参入ガス会社の「料金プラン」に良い変化が起こることが期待されます。

都市ガスの自由化の目的

これまでは、その地域存在するガス会社と契約する以外に選択肢はありませんでしたが
自由化によって地域のガス会社以外にも「選択肢」が生まれます。
そうなると当然、ガス会社間で、価格・サービスの競争が生まれます。
つまり、この競争による料金体系の改善や、サービスの向上がガス自由化の狙いなのです。

ガス自由化によるメリット・デメリット

【メリット】
料金が安くなる
ガス会社を自由に選択できる
電気、インターネット、電話等のセット割やポイント付加など料金メニューのバリエーションが増える

【デメリット】
自由化される地域が限定されるため、恩恵を受ける人が限られている
ガス会社の選択は自己責任なので、供給ストップなど不利益も覚悟が必要

ガス管は共同利用。共同利用とは?

ガス自由化により、新規参入が増えますがガス管を新たに敷くわけでは、ありません。
全てのガス会社が、これまでに敷かれたガス管を共同利用出来るようになります。

例えば、今までは東京ガスのガスしか通っていなかったガス管に、新規参入の様々な会社のガスが混じって通ってくる、というわけです。
都市ガスは規格が決まっているため、同じ規格ならどこの会社のガスでも同じなので、他の会社のガスが混じっても全く問題はありません。

よって、今までの自宅のガス管もそのまま利用できますので、乗り換え工事費は基本的にかかりません。

まとめ

このように私たち消費者にとって、都市ガス自由化によるメリットは様々ありますが、自由には当然自己責任が伴います。
自由化という言葉に踊らされて不利益を被らないためにも、まずは正しい情報の選択が不可欠です。

私たちコスト削減案内所は、2016年だけで約5万件の相談実績があります。
都市ガス自由化について、ご不明な点があれば、お気軽にお問い合わせください。

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